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独・露が再保障条約締結 [歴史]

 1887年6月18日、ベルリンでドイツとロシアが再保障条約に調印しました。この条約は期限3年間の秘密条約で、両国のいずれかが第三国から攻撃された場合に他方は中立を保つこと、ドイツはバルカン半島でのロシアの利害を尊重し、またロシアのダーダネルス・ボスポラス両海峡への進出を外交的・道徳的に支援することなどが規定されています。
 この条約締結の背景として、つぎのようなことがあります。まず、1881年に独・露・オーストリアのあいだで三帝同盟が締結されましたが、バルカン半島をめぐるロシアとオーストリアの対立がたかまり、同盟条約の更新が不可能になりました。また前年の1886年1月、フランスに対独強硬派のブーランジェ将軍が陸相に就任したことにより、ドイツへの復讐戦争熱が急速に高まり、露仏同盟の可能性が浮上したことも大きな要因でした。
 このドイツの危機を未然に防ぐために、ドイツの宰相ビスマルクは、ロシアに好条件を提示して、再びドイツ側に引き寄せる必要に迫られました。再保障条約が締結されたことにより、ドイツのもくろみどおりフランスはまたも孤立することになります。しかし、同盟国オーストリアの利害と大きく矛盾するこの条約は、3年後ビスマルクの退陣とともに破棄されることになります。
 地図・図版など詳細は、webページ「みんなの社会」(http://www.net-hub.jp/~hnakayam/)を検索ください。
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