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ロシアでポグロムが発生 [歴史]

 ポグロムはロシア語で「破壊」を意味します。19世紀から20世紀初頭にロシアで起こったユダヤ人に対する略奪や虐殺のことです。1881年3月皇帝アレクサンドル2世はサンクトペテルブルクの路上で暗殺されましたが、この暗殺をめぐり、反ユダヤ人暴動が、とくにウクライナ一帯で次々と起こり、虐殺や大量略奪にいたるポグロムとなりました。
 即位した新皇帝アレクサンドル3世は、これを静観するばかりでなく、ユダヤ人=搾取者という考えに立って、ポグロムを積極的に反ユダヤ政策強化のために利用します。ユダヤ人が農村地帯に新たに定住することを禁止する布告を発するばかりでなく、居住許可地域にさえ制限を加えていきます。この結果、ユダヤ人の居住地域は大都市のゲットーに限られていき、またアメリカ合衆国や西ヨーロッパ、パレスティナへの移住が始まります。このポグロムが起こった背景には、1861年の農奴解放令以後の農民の土地不足と貧困や、ユダヤ人とロシア人双方のブルジョア勢力の競争の激化があげられます。
 これ以降、ポグロムは1905年の「血の日曜日事件」にはじまる第1次ロシア革命弾圧に利用され、またロシア十月革命後の1918~21年の内戦の際に赤軍に敵対する白衛軍によって大規模に行われました。
 地図・図版など詳細は、webページ「みんなの社会」(http://www.net-hub.jp/~hnakayam/)を検索ください。
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